今回は第7回と8回をご紹介します。
全10回なので、そろそろ大詰めに近づいてきました。
記事の中で紹介されている順に、
まず「日の出の踊り」は、昭和28(1953)年に朝日新聞に発表されたもので、
最初のこびとが描かれた記念すべき作品。
ズームアップしてみました。
1月4日付の紙面なので、
もしかすると「日の出」は、初日の出のことだったのかも?
こちらはそのリニューアル・バージョン。
細かな部分がいくつも異なっていますが、
一番の違いは、こびと達に目が描かれていることでしょう。
あまり知られていませんが、
「日の出の踊り」にはこんな別バージョンもあります。
どうやらスタジオ内での撮影模様のようですね。
元のものと比べると、少女のこびとがいません。
この頃すでに、こびと=少年という基本ができあがっていたのかもしれませんね。
「月夜の道」。
とてもシンプルなのに、まぎれもなくメルヘンの世界。
愛らしさの中に、藤城先生の心象風景も垣間見えます。
「つりのこびと」は、この1960年の「釣りと小人」をルーツとして、
その後、何度も繰り返し作られてきたものの最新版。
最初の作品と比べてみると、
2014年の「つりのこびと」では、こびとの年齢が下がったうえにブーツをはき、
周りのコマや葉の姿も、微妙に様子が変わっています。
(なおこの画像は部分的なもので、左に描かれているはずの”浮き”が写っていません)
カラーバージョン。
がらりと趣きが変わりますね。
コマや葉陰の様子もやはり異なっています。
でも、水辺のおだやかさはそのまま。
題名は「釣りのこびと」と、これもまた微妙に変化しています。
なおカラーバージョンは、那須の美術館でプロジェクションマッピングとなり、
涼しげに足元で揺らいでいます♪
こちらはその動画。
どうか揺らめく様子をじっくり楽しんでみてください。
「月光の響」や「チューリップと少女」も登場します(^_-)-☆
ちなみに、
これは「釣りのこびと」の異色バージョンです。
なんとも大胆なアレンジ!
先生のイマジネーションは僕たちの想像をはるかに超えています(@_@)
「影絵は奏でる」に載っている写真の中で、
「つりのこびと」の奥に見えるのが、「こびとのシンフォニー」。
発表当初は「小人の楽園」というタイトルでした。
モノクロ時代の傑作の1つです(^_^)
長いあいだ半ば埋もれたままになっていて、”知る人ぞ知る傑作”でしたが、
去年スカーフの絵柄となって、今では注目の的(^_^)v
このスカーフ、額装して飾っておきたいくらいです♪
◆北日本新聞
:影絵は奏でる7「モノクロ作品」
◆過去記事
:最初のこびと「日の出の踊り」
:もう1枚の「日の出の踊り」
:藤城清治美術館グランドオープン出席日記<3>(プロジェクションマッピング)
:<動画>藤城清治美術館 プロジェクションマッピング(1)
:こびとスカーフ、発売へ!
藤城先生のものの中で異色ともいえる絵本が、
「歌が世界を動かした! ― ウィ・アー・ザ・ワールド物語」。
飢えと貧困に苦しむアフリカを救うために、
1985年当時のトップクラス・アーティスト達が集まり、
レコーディングするまでが描かれています。
そこには有名アーティストがきら星のごとく登場するわけですが、
その似ているのなんの!!
一目でどれが誰なのかが判ります(^_^)v
これはそのときの記念撮影の模様。
この日集まったのは、次のメンバー↓
Dan Aykroyd, Harry Belafonte, Lindsey Buckingham, Kim Carnes, Ray Charles, Bob Dylan, Sheila E., Bob Geldof, Daryl Hall and John Oates, James Ingram, Jackie Jackson, LaToya Jackson, Marlon Jackson, Michael Jackson, Randy Jackson, Tito Jackson, Al Jarreau, Waylon Jennings, Billy Joel, Cyndi Lauper, Huey Lewis & The News, Kenny Loggins, Bette Midler, Willie Nelson, Jeffrey Osborne, Steve Perry, Anita Pointer (The Pointer Sisters), Lionel Richie, Smokey Robinson, Kenny Rogers, Diana Ross, Paul Simon, Bruce Springsteen, Tina Turner, Dionne Warwick, Stevie Wonder.
・・・やはりスゴイ顔ぶれですね(@_@)
その後藤城先生は、マイケル・ジャクソンが亡くなった際に追悼として、
こちらの作品を制作しています。
Tシャツから、これもやはり「ウィ・アー・ザ・ワールド」録音時の様子と思われます。
ご参考までに、先生はこんなビッグ・アーティストも描いています。
エルビス・プレスリー。
なんでもプレスリー財団から依頼されたとか!
アーティストの話題ばかりになってしまいましたが、
この絵本の中で一番好きなのは、実はこの作品。
アフリカの子供たちの楽しそうな姿が描かれています♪
その様子は、「カンボジアに幸せを」とどこか似ています。
共通するのは、ユートピア。
いずれの作品にも、貧しい子供たちへの藤城先生の深い思いが込められています。
ところで、
レコードが廃版になったあと、一時期入手できなかった「ウィ・アー・ザ・ワールド」が、
今はCDで手に入ります(^o^)/
なんとDVD付きで、1,245円!!
影絵展の「歌が世界を動かした!」コーナーに、この曲が流れていたらいいのにな~♡
(・・・って、どなたかもコメントでも書いていらっしゃいましたっけ ^_^)
◆北日本新聞
:影絵は奏でる8「ウィ・アー・ザ・ワールド」
http://webun.jp/item/7316403
◆Amazon
:We Are The World DVD+CD (30周年記念ステッカー付)
◆過去記事
:「有名人」作品を集めてみました
:「行列のできる法律相談所」
:竹ひごヒコーキ 大空へ
:個人所有の影絵あり
なお末筆ながら、
「影絵は奏でる」の情報は、総小判さんからいただきました。
いつも本当にどうもありがとうございますm(_ _)m