今回は藤城先生が描く、「アリス」にちなんだ作品をご紹介します。
(画像の右下をクリックすると拡大できます)
開催中の福岡展でもポスターなどに使われている「アリスのハート」。
これまでも大阪展などで、
影絵展を象徴しその魅力をアピールする作品として何度も使われてきました。
「不思議の国のアリス」そのものを描くのではなく、
現代風に生まれ変わったアリスの周りに”不思議の国”のモチーフが散りばめられ、
洗練された世界が広がります。
アリスの頭の上の猫は、やはりチェシャ猫でしょうか?(^_^)
「アリスのハート」は、実は韓国のロッテ・デパートのために作られたもの。
2005年のソウル繁華街では、
巨大な「アリス」がこんなふうに誇らしげに掲げられていたのです♪
よく見るとアリスの持っているカードの絵柄は原画とは異なっていて、
デパートのシンボルマークになっています。
彼女の周りにも、同じマークが浮かんでいますね。
当時のことを綴った、先生のエッセイです。
2005年4月16日の新潟日報朝刊に掲載されました。
デパートのポスターや紙袋や包装紙にも「アリスのハート」が使われ、
しかも影絵展まで開かれていたというのですから、
ロッテ・デパートは藤城先生一色の世界だったんですね!
◆関連過去記事
:幻の「藤城先生の作品に出会える場所」<番外編>
:「光の散歩影のおしゃべり」
「不思議の国のアリス」は木馬座の頃にはすでに人形劇にされていて、
ソノシートも発売されていました。
よく見ると、ケロヨンそっくりのカエルもいます(@_@)
これはおそらくケロヨンがデビューする前か、
デビュー後、人気が上昇する以前のものではないでしょうか。
その中身をちょっとのぞいてみましょう。
アリスがぶたさんの子供たちの子守をする場面。
ディズニー・バージョンでは省かれていたシーンの1つです。
そんな木馬座「アリス」の右端に、なぜかドナルドダック!
ディズニー・キャラクターが木馬座のお芝居に出ていたなんて、ビックリ。
一体どうしてなのでしょう?
先生のちょっとしたユーモア??
理不尽な王様の命令で、こちらではアリスが裁判にかけられています。
これもディズニー版とは違っていて、興味深いですね。
余談ですが、
ジョーカーの持っているジョーカーのカード、ご本人よりかわいいです♪
時代は下って1974年、劇団がジュヌ・パントルに変わったあとのプログラム。
おや!なんとここにもケロヨン!
この頃のケロヨンはすでに超・有名人。
さぞかし子供たちは、予想外のヒーロー登場に大喜びだったことでしょう(^o^)
さらに下って1994年、今から20年前の「アリス」です。
アリスはもちろんのこと、周りのイラストもすごくかわいいですね(^_^)
(ここにもケロヨン。そしてこびとも!)
プログラムの中を見てみると、
アリスが、水タバコを吸うイモムシさんと出会った場面。
原作と違って、ずいぶんと若くてかわいいイモムシさんです(笑)
ぶたさんたちの子守をするアリスのシーン。
木馬座の時のものと比べると、
年を経て、さらに洗練されているのが分かります。
これは多分、フィナーレ。
オールスターキャストです。
あわてウサギさん。
このウサギさんはけっこう先生のお気に入りなようで、
木馬座の頃のチケットに描かれたり、
1987年卯年の年賀状の絵柄としても描かれています。
変わって、トランプの兵隊たち。
一人一人の表情やポーズの変化が、とてもキュートです♪
アリスを囲んでのシーン。
王様と女王様とが顔の描かれていない絵札を着ているのが、すごくユーモラス。
なるほど!って感じです(^o^)
・・・お気付きになったかもしれませんが、
影絵として描かれたアリスは、「アリスのハート」が初めて。
意外なことに「不思議の国のアリス」そのものは影絵になっておらず、
お芝居のみなのです。
影絵で描くアリスの世界、いつか見せていただけるといいですね♪♪♪